みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。
暑かった夏が過ぎ去り、
秋めいた風がそよぐこの頃ですね。
幼い頃のはなしです。
わが家は共働きでした。
夕方になって仕事から帰ってきた母は、
すぐに腰にエプロンを巻いて、
台所に立って夕飯の支度をしていました。
とても忙しそうに。
僕はそんな母と少しでも、
あーだったこーだったと、
今日の出来事を話したくて、
台所の隅に立って、母に話しかけました。
母はいつも庖丁で野菜を切ったりしながら、
そうだったのね、あらまあ、なんて言いながら、
僕のおしゃべりを聞いてくれました。
そのひとときがとっても嬉しかった。
ときおり、それとって、とか、
これをこうしておいて、これハサミで開けて、
なんて料理の手伝いを頼まれるのが嬉しくて、
なにかやることない?と聞くのでした。
そうそう、何が好きと聞かれたら、
僕はお手伝いが大好きでした。
これやって、と言われるととびきり嬉しかった。
よーくその人の話を聞いてから、
お手伝いさせてと気持ちを伝えると、
どんなに小さなことでも、
お手伝いをさせてもらえるのを、
毎日、母とのやりとりのなかで学んだのでしょう。
考えてみれば、
昔から今に至って、
僕は、仕事という名の下で、
その頃と同じ気持ちで「お手伝い」に
喜びを感じているのかもしれません。
きっとそうです。
何かお手伝いすることはありませんか?
どうかお手伝いさせてください。
そういう気持ちが、
僕自身の生き方でもあるのかなあと思うのです。
僕の職業はお手伝いさん。
それではまた。
今日もていねいに。