2021/11/10

今日もていねいに。43

みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。

衣替えの季節になると
必ず行う習慣があります。

ソックスや下着、Tシャツを
収納している引き出しを出して、
一度すべて外に取り出し、

ひとつひとつ広げて、傷んでいたり、
着古したものは処分します。
ウエスにできるものは分けておく。

使えるものと使えないものの整理です。
使えるものは、もう一度、たたみ直して、
引き出しの中に収納し直します。

整理すると引き出しの中は三分の二くらいに減り、
処分したものがあるので、新しいものを買い足します。

このときにわかるのは、
何を持っていて、何が古くなったのかということ。

こんなふうに、
自分が何をどのくらい持っていたのか。
何をいらないと思い処分したのかを知るのは、
僕にとってとても大切。

この時にいつも考えるのは、
これって自分の中にある経験や知識や観念、
心の中にたまっているあれこれなど、
そういうものも貯め込んでいくのではなく、
使えるものと使えないもの、
いるものといらないものの整理も必要だということ。

たとえば、
世の中の変化と照らして、
古い考えや思い込み、自分らしさ、
固執している方法はいりません。
プライドや慣れもいりません。

いつまでも忘れないでいる、
怒りや妬みもいりません。
もやもやもいりません。
そういうものはさっぱりと処分。

捨てられるか捨てられないかは自分次第。
思い切って捨ててしまえば、
結構すっきり軽くなりますね。
何が足りないのかもよくわかりますし。

いつも初々しくあるための、
季節ごとの自分点検と整理。

衣服の整理も大切ですが、
これはもっと大切かも。

それではまた。
今日もていねいに。

松浦弥太郎

松浦弥太郎

エッセイスト、クリエイティブディレクター

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