2022/02/16

今日もていねいに。55

こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。

最近、読書のかたわら、
本の音読をすることがあります。

毎朝、仕事の前の読書は、
心にやすらぎを与えてくれる大切な習慣です。
ほんの数ページのときもあるし、
没頭して何十ページも読むときもあります。

そこに書かれている言葉や物語を、
ひとつひとつ思い浮かべながら、
ときには映画を観ているように、
ときには自分の心の中の記憶をたどってみたり、
ときにはただただぼんやりしてみたり。

あるとき、幾度も目を落としても、
心に入ってこないことがあり、
ふと思い立ったように音読してみたのです。

そうすると、
おもしろいくらいに言葉や物語が、
はっきりとすっと自分の中に入ってきたのです。

文章を声にして読んでみる。
たったそれだけで読書の新しい楽しみ方を知りました。
懐かしい思いがしたのは、
子どもの頃はこうして本を読んでいたからです。
字を読むことが嬉しかったのでした。

人のいるところでは、なかなかできませんが、
毎日の読書にまたひとつ楽しみが増えたのです。
何度も読んでいるお気に入りの本も、
音読してみるとまた違った発見があるのです。

僕の読書スタイルは、
急がずにゆっくりと読むこと。
進んだり、止まったり、繰り返したり、
そして、ときどき声にして読む。

いつもありがとうございます。
それではまた。

今日もていねいに。

松浦弥太郎

松浦弥太郎

エッセイスト、クリエイティブディレクター

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