2022/07/20

今日もていねいに。75

こんにちは、みなさん。
お元気でしょうか。
暑い日が続いていますね。
どうぞご自愛ください。

「大人になってから、老人になってからの
あなたを支えるのは、子ども時代のあなたです」。

児童文学作家で翻訳家の、
石井桃子さんが私たちに遺してくれた、
こんな言葉があります。

夜ベッドに入って、目をつむって眠る前、
いつも僕はこの言葉を考えるのです。

大人になってからの僕を支えるのは、
子ども時代の僕。

そうだ、子ども時代の僕はいる。
僕の中に子ども時代の僕はまだ生きている。

楽しかったこと、嬉しかったこと、
感動したこと、きれいだなあと思ったこと、
いいことだけでなく、いろいろなことを、
からだいっぱいに受け止めたあの頃の、
子ども時代の僕。

大人になって、
さみしいとき、かなしいとき、
つらいとき、迷ったとき、
もうだめだと思ったとき、
これからどうしようと思ったとき。

あの頃、好きだったこと、
夢中になったこと、知りたかったこと、
感動したことや、
夢をみていたことが、
そんなときの自分のちからになっている。
何があっても大丈夫と支えてくれている。

みなさんの中にも、
子ども時代のあなたは生きている。
どうか追い出さないように、
どうか閉じ込めないようにしてください。
抱きしめてあげてください。

僕はこれからもずっと、
子ども時代の無邪気な自分を愛します。

夏バテ対策のひとつをご紹介。
レモンのはちみつ漬けシロップ。
レモンを薄い輪切りにして(二個半くらい)、
蓋つきの瓶の三分の一ほど入れ、
はちみつを加えて、一週間ほど置いたら出来上がり。

毎日、炭酸水で割っていただきます。
こんなにおいしい飲み物はないと思うくらい、
すごーくおいしいです。
おかげで風邪も引きません。

それではまた。
今日もていねいに。

松浦弥太郎

松浦弥太郎

エッセイスト、クリエイティブディレクター

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