第24回手帳大賞に
たくさんのご応募ありがとうございました。
「名言大賞」に40,453作品、「商品企画大賞」に2,392作品、
合計42,845作品のご応募の中から、
審査員をみごとにうならせた受賞作品を発表いたします。

名言大賞

大 賞

魂がこぼれそう

島田 淳子 しまだ じゅんこ 45歳 会社員

【 発言者 】

仕事仲間

【 背景 】

猫の手も借りたいほど接客業務に追われていた私たち。ふとした瞬間に一度だけ同僚が立ち止まって深呼吸。これは息を吐いたときに放たれたひと言です。
私たちの活動には魂が宿っているのだなぁ!と、気づかされ、神聖な気持ちになりました。

【 大賞寸評 】

言葉のチョイスが素晴らしく、短いながら心をくすぐる。「魂」を視覚している感覚が新しく斬新。言葉に対して、多面的な方向からアプローチしていくような自由さがある言葉。(金原)
「魂」と「こぼれそう」という昔からある言葉を新しく結び付けて、新たな感覚を生み出している。ポエジーでとても印象的。(東)
ハッとする言葉。いままで何て言ったら良いかわからない表現を言語化できている。(松浦)

特 別 賞

雨の日すきやねん 拍手されてるみたいやろ

沼井 有里 ぬまい ゆうり 30歳 公務員

【 発言者 】

友達

【 背景 】

友達と車に乗っていて、雨がザーッと降ってきた。せっかくのドライブなのに憂鬱だなーと思っていたときの友達の言葉。窓に当たる雨の音がそう考えると拍手に聞こえる。
それを言われて以来、ずっとその言葉が離れず、雨になる度に思い出して思わずほほえんでしまう。傘をさしていても同じく。なんともポジティブな一言。

【 作品寸評 】

とても前向きな言葉。どんな大変なことでも違った側面で見たら、おもしろかったり素敵だったり…ポジティブな気持ちになれる。一見苦しみ、つらいことでも、考えようだったり、違う側面から見ると実は幸せなことのひとつだったりもする。(松浦)


そんときは、そんときさんがどうにかしてくれるよ。

大久保 たゑ おおくぼ たえ 45歳 介護職

【 発言者 】

【 背景 】

自分の生き方等で悩んでいた時だったと思います。周りからはたいした悩みではなかったと思うが、自分としては、大きな壁にぶつかってしまった。
その時に母から「そんときは、そんときさんがどうにかしてくれるから。私もおばあちゃん(母の母)に教わったよ」と声かけてくれました。私は一瞬で目の前の大きな壁がなくなりました。
(母もおばあさんも鹿児島出身なので、鹿児島弁で言われると、あたたかみが増します。)

【 作品寸評 】

今は特にコロナウイルスの感染拡大で先のことをみんな心配に思ってしまうなかで、深い、生きるための示唆を与えてくれる。“そんとき”に“さん”を付け擬人化することで、心が楽になる。特別なその人だけの神様を言葉で表現できるのは、心の呪文のような力がある。(東)


地球と戦ってきた。なかなか強かった。

松下 美樹 まつした みき 34歳 専業主婦

【 発言者 】

息子

【 背景 】

学校から帰ってきて、膝とおでこに擦り剥いた傷があり、コレどうしたの?と言った時に返ってきた言葉。
思わずたくましい言い訳?にクスッと笑ってしまいました。

【 作品寸評 】

小さい子がユーモアをもって自分の状況を茶化したひとことが、微笑ましく、かわいらしい。結局何が起こったか分からないことも含めて、親子関係や背景を想像しながら読めるのが楽しく、ほのぼのした気持ちになる。(金原)

優 秀 賞

ときめくところにいてね。

牧原 菜々子 まきはら ななこ 25歳 会社員

【 発言者 】

りえさん

【 背景 】

転職で悩んでいた時にくれた言葉。「あなたが笑顔でいれる場所にいてね」という言葉とともに。背中を押されたし、この言葉で決断できました。

【 優秀賞寸評 】

ドキドキハラハラ心地よい緊張感のある場所にこそ、学びや成長や出会いがある。これからの自分たちの生き方のヒントになると感じた。(松浦)
刺激や緊張感をもって自分を奮い立たせていける場所を自分で確保していくという意味で、それを支えてくれた言葉なのだろう。二人の関係性やシチュエーションが想像できるような素敵な言葉。(金原)


良い本には川が流れている

舟久保 智裕 ふなくぼ ともひろ 34歳 公務員

【 発言者 】

昔の同僚の先生

【 背景 】

国語の先生が言っていたセリフ。本当に言い得て妙だと思う。スラスラスラ~っと、本の流れに飲まれてしまう感覚はよくわかる。

【 優秀賞寸評 】

長く生きてきて、心に残る本の記憶は長い時間をかけて心の底を流れており、それは川のようなものだと思い、説得力を感じた。(東)
川が流れている都市が繁栄する、という歴史があるように、良い本には、自分を豊かにしてくれる、繁栄させてくれる、という要素が含まれていると思う。(金原)

商品企画大賞

優 秀 賞

Reset*Monday「リセット・マンデー」

前田 さわこ まえだ さわこ 45歳 自営業

【 企画概要・背景 】

「ブルーマンデー」と呼ばれる月曜日。 憂鬱になりがちな月曜日のイメージを「再スタートできる日」というポジティブなイメージに変えてみようと思ったことがきっかけです。
2020年を週で数えるとリセットできる機会は53回分あることになります。日々の予定や記録に加えて、観音開きの形状で週記録のサマリーページを設けることで、習慣の継続や記憶の整理などができるようにしました。
●毎週月曜日が新しいページから始まる日記手帳で、1年間を週単位で把握していきます。
●1週間の要点をサマリーページに記録・計画し、次週の意欲につなげます。
●サマリーページは折り込まれている状態で、広げると同時に閲覧できます。

【 優秀賞寸評 】

ともすれば憂鬱になってしまいがちな月曜日をポジティブに迎えられるように、「1週間」の単位にこだわった手帳です。
週間ブロック式のウィークリーページは、その週が1年間、1ヵ月といった大きな流れの中でどこに位置するのか、ひと目で分かるように工夫が凝らされています。自由度の高いシンプルなレイアウトは使う人を選ばず、様々な人の1週間を明るくしてくれる企画となっています。

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審査員プロフィール

松浦弥太郎さん(エッセイスト)

1965年東京生まれ。エッセイスト、クリエーティブディレクター。
十代で渡米。アメリカ書店文化に触れ、エムアンドカンパニーブックセラーズをスタート。
2003年、セレクトブック書店『COWBOOKS』を中目黒にオープン。
2005年から2015年まで『暮しの手帖』の編集長を務め、その後、ウェブメディア『くらしのきほん』を立ち上げる。
現在は(株)おいしい健康・共同CEOに就任。
ユニクロとの協働サイト『LifeWear Story 100』の責任編集を手掛け、石井桃子が創立した『公共財団法人東京子ども図書館』の監事を務める。

東直子さん(歌人・作家)

歌人、作家。1996年、「草かんむりの訪問者」で第7回歌壇賞受賞。2006年、『長崎くんの指』で小説デビュー。
2016年、『いとの森の家』で第31回坪田譲治文学賞受賞。歌集『春原さんのリコーダー』『青卵』、小説『とりつくしま』『晴れ女の耳』、入門書『短歌の詰め合わせ』、エッセー集『愛のうた』、絵本『キャベツちゃんのワンピース』など著書多数。
最新刊は児童書『くまのこのるうくんとおばけのこ』。

金原ひとみさん(作家)

1983年、東京都出身。2003年『蛇にピアス』ですばる文学賞。翌年、同作で芥川賞を受賞。2010年『トリップ・トラップ』で織田作之助賞受賞。
2012年『マザーズ』でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。『アタラクシア』で渡辺淳一文学賞受賞。
著書に『AMEBIC』『軽薄』『クラウドガール』『パリの砂漠、東京の蜃気楼』『fishy』等がある。
現在『SPUR』にて「ミーツ・ザ・ワールド」を連載中。